大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和44(秩ち)1 決定

主 文

本件各特別抗告を棄却する。

理 由

本件特別抗告申立の理由は、末尾添付の書面記載のとおりである。

同第一点について。

所論は、法廷等の秩序維持に関する法律(以下単に「本法」と略称する。)は、

憲法八二条一項、二一条一項及で前文に違反し無効であると主張する。

しかし、本法が憲法八二条一項に反しないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和

二八年(秩ち)第一号、同三三年一〇月一五日決定、刑集一二巻一四号三二九一頁)

の趣旨とするところであり(昭和三五年(秩ち)第三号、同年九月二一日第一小法

廷決定、刑集一四巻一一号一四九八頁)、本法が憲法八二条一項に反することを前

提とするその余の違憲の主張は、すべて前提を欠き、採用し難い。

同第二点について。

所論は、本法が憲法三一条、三七条三項、八二条一項及び三二条に違反すると主

張する。

しかし、本法二条は、制裁を科し得るための要件を具体的に定めているから、そ

の構成要件は全く白地であるとの前提に立つ憲法三一条違反の主張は、前提を欠く

不適法なものである。また、本法が憲法三二条、三七条三項、八二条一項に反しな

いことは、前記当裁判所大法廷の判例の趣旨とするところであり(昭和二八年(秩

ち)第一号、同三三年一〇月一五日決定刑集一二巻一四号三二九一頁)、所論各違

憲の主張は採るを得ない。

同第三点について。

所論は、原審が、昭和四四年一月一八日付抗告理由補充書記載の抗告の理由中抗

告申立書に記載された以外の理由については、手続規定に違反した不適法なもので

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あるとして判断を加えなかつたことは、申立人らから主張の機会を奪つたもので憲

法三二条に違反すると主張する。

しかし、原決定は、抗告理由補充書記載の抗告の理由中抗告申立書に記載された

以外の理由についても、「なお、念の為」として判断を加えているのであつて、所

論は前提を欠くのみならず、所論違憲の主張は、実質は単なる法令違反の主張であ

つて、抗告適法の理由にあたらない。

よつて、本法九条、法廷等の秩序維持に関する規則一九条、一八条一項に従い、

裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

昭和四四年五月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

裁判官 関 根 小 郷

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